【放置すると健康被害も?】エアコンのカビ掃除を行なう方法と注意点
エアコンの内部に潜んでいるカビは、吹き出し口を通じて部屋に撒き散らされる場合があります。放置すると健康被害の原因にもなるので、エアコンのカビ掃除を行ないたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、エアコンのカビ掃除を行なう方法や、掃除の際の注意点などを詳しく解説します。よくある健康被害についてもまとめましたので、エアコンのカビがもたらす影響や掃除の方法を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
■エアコンのカビによる4つの健康被害
エアコンのカビが原因となって、さまざまな健康被害を引き起こす場合があります。ここでは、代表的な4つの症状を紹介します。
気管支喘息
気管支喘息は、慢性的な気道の炎症が起こる病気です。エアコンから放出されるカビの胞子が体内に入ると、アレルギー反応によって気管支が狭くなり、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」などの呼吸音がして苦しくなります。重篤になると呼吸困難を引き起こす場合もあり、放置すると危険な病気です。
アレルギー性結膜炎
目の周囲や粘膜にカビが付着して、充血によるかゆみを引き起こしたり、まぶたが赤く腫れたりする場合があります。
アトピー性皮膚炎
エアコンから吹き出したカビが皮膚に付着して繁殖すると、かゆみのともなう湿疹などの症状が見られるアトピー性皮膚炎を発症します。慢性疾患のひとつで、発症すると根気強い治療が必要になるケースが多いです。
夏型過敏性肺炎
エアコンの内部に潜む「トリコスポロン」というカビが原因となる病気です。一見すると風邪によく似た症状で、咳や発熱がよく見られますが、夏になると周期的に発症する場合は夏型過敏性肺炎が疑われます。放置して慢性化すると呼吸困難をともなうケースもあるので、油断せず対処する必要があります。
■自分でエアコンのカビを掃除する方法
エアコンを掃除する際は、周囲に汚れが飛び散らないように十分な注意が必要です。ここでは、カビを取り除くまでの具体的な手順を解説します。
1.足場を固める
掃除で舞った埃が床に散ったままにならないように、あらかじめ新聞紙などを敷いておきましょう。エアコンは高所に設置されているので、椅子や踏み台を使用する場合は足場をしっかり固めて、作業中にぐらつきや転倒が起こらないようにすることが大切です。
2.プラグを抜く
誤ってエアコンを作動させないように、掃除中はプラグを抜いておきます。
3.外側を乾拭きする
エアコンの外側をやわらかい布などで乾拭きして、埃を取り除きます。水気を含んだ布で拭き取ると故障の原因になりやすいので、濡らさずに乾いた布を使いましょう。
4.前面のパネルとフィルターを外す
使用しているエアコンの機種に応じた手順で前面のパネルと内部のフィルターを外します。詳しい方法がわからない場合は、説明書を参考にするとよいでしょう。無理に力を入れると破損する場合があるので、慎重な作業が大切です。
5.エアコン内部やパーツを掃除する
スプレータイプのエアコンクリーナーなどを使用して、エアコン内部の汚れを取り除きます。誤った使い方をすると発火を招いたり、カビを発生させたりする恐れがあるので、使用方法を十分に確認することが大切です。
取り外せるパーツは掃除機で埃を吸い取ってから、浴室で洗剤を使って丸ごと洗います。汚れを落としきれない部分は、歯ブラシなどを活用するのがおすすめです。
6.元に戻して動作確認する
パーツを元の位置にセットしてエアコンのスイッチを入れ、異常がないか確認します。問題がなければドライ運転か暖房運転を2時間程度続けて乾燥させると完了です。
■エアコンのカビを除去するときの注意点
自分でカビを除去する場合は、なかなか細部まで手入れが行き届かないケースも多いでしょう。思わぬトラブルに見舞われないためにも、作業は慎重に行なう必要があります。ここでは、掃除の際に注意すべきポイントを紹介します。
カビが発生しやすい場所を把握する
エアコンのカビの発生源は、エアコンのフィルターの奥に存在する「フィン」や「ファン」に集中しています。ただし、個人の力で隅々まで掃除するのは難しく、カビを取りきれない部分が出てくる場合も少なくありません。
やり方を間違えると思わぬ事故や故障が発生する
間違った方法でエアコンの掃除を行なうと、想定外のトラブルに巻き込まれる可能性もあります。電装部分を濡らしてしまうと故障につながるので、水気を避けるように注意が必要です。
エアコン内部にある基盤は、掃除を始める前にビニールなどで覆って保護しなければなりません。万が一スプレーや薬剤などがかかると故障の原因になり、感電を引き起こす場合もあります。
■プロの専門業者だとカビを徹底的に取り除いてくれる
エアコンの掃除を個人で行なうと、すべてのパーツを取り外すことが難しいため、汚れを取りきれない部分も出てきます。
エアコンの奥に残ったカビが再び繁殖して、吹き出し口から飛び出してくる可能性も十分考えられるでしょう。
プロの専門業者なら、個人では行き届かないエアコン内部のパーツまで細かく分解して掃除を行なうので、徹底的にカビを取り除けます。隅々まで行き届いた掃除を行ないたいのであれば、専門業者に依頼するのがおすすめです。
■まとめ
エアコンのカビ掃除を行なう方法や、掃除の際の注意点などについて紹介してきました。カビを放置すると深刻な健康被害につながる可能性もあるので、定期的に掃除を行なって内部を清潔に保つことが大切です。
エアコンの掃除は、個人では細かい部分まで汚れを取りきれないケースも少なくありません。プロの専門業者なら個人では手入れが難しいパーツも分解し、徹底的にカビを取り除いてもらえます。エアコン内部に付着したカビを徹底的に取り除きたい場合には、業者への依頼も検討するのもよいでしょう。