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大地震/台風などの災害に備え、防災備蓄品を整理整頓・管理・見直ししましょう

防災備蓄品イメージ

昨今は、地震等の災害に関してのニュースがよく取り扱われています。今年は能登半島地震から始まり、最近では南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表も記憶に新しいところです。

南海トラフ地震臨時情報については、8月15日の17時をもって日本政府からの特別な注意の呼びかけは終了しました。しかし、大規模地震発生の可能性がなくなったわけではありません。

また、最近では連日のように新しい台風が発生し、執筆時点でも強い勢力の台風10号が日本列島を縦断する可能性があります。

このように、地震や台風などの災害がいつ発生するかは予測が難しく、その瞬間に備えておくことが重要です。

一口に備えと言っても様々あると思いますが、本記事では防災備蓄品について焦点をあてたいと思います。あらかじめ備えておくことで、いざ災害が発生した際でも「備蓄をしておいて本当に良かった」と言えるようなお手伝いができれば幸いです。

もちろん何も発生しないのが一番ですが、万が一に備えましょう!

防災備蓄とは!?

防災備蓄品

防災備蓄とは、地震や台風などの自然災害や、その他の緊急事態に備えて、家庭や個人が必要な物資を事前に蓄えておくことを指します。

いざという時の備え

大規模な災害が発生すると、物流が停止し、食料や飲料水、生活必需品が手に入らなくなることがあります。

また、避難所や公共の支援がすぐに行き届かない場合も多く、最低でも数日間は自力で生活を維持するための備蓄が必要です。

防災備蓄は、家族や自分自身を守るための「命綱」とも言える存在です。備蓄品が揃っていれば、混乱の中でも冷静に行動でき、安心感を持って状況に対処できるでしょう。

また、災害時だけでなく、停電や断水、物流の混乱が発生した際にも、備蓄が役立つことが多々あります。備えは、常に「最悪の事態」を想定して行うことが大切なのです。

防災備蓄品の基本

防災備蓄の基本となるアイテムは、まず「水」と「食料」です。これらは生き延びるための最低限の必需品であり、家族全員分を数日間賄える量を準備する必要があります。

  • 飲料水:1人あたり1日3リットルを目安に、最低でも3日分(可能であれば1週間分)を用意します。飲料用だけでなく、調理や衛生用にも使用するため、十分な量を確保しておきましょう。
  • 非常食:缶詰、レトルト食品、乾燥食品、インスタント食品など、保存がきくものを中心に備蓄します。栄養バランスも考え、主食、タンパク質、野菜類をバランスよく取り揃えることが大切です。

これに加えて、以下のような物資も備蓄しておくと安心です。

  • 医薬品:常備薬、救急セット、消毒液、絆創膏など、ケガや病気に備えた医薬品類。
  • 衛生用品:トイレットペーパー、ティッシュ、ウェットティッシュ、女性用生理用品、おむつなど。
  • 照明器具:懐中電灯やランタン、予備の乾電池。停電時には不可欠なアイテムです。
  • 防寒具:毛布、カイロ、防寒シートなど、寒さ対策のための備品。
  • 通信手段:携帯電話の予備バッテリー、ラジオ。災害時の情報収集や家族との連絡に役立ちます。

各ご家庭による違い

防災備蓄は、家庭ごとの状況に応じて異なる場合があります。例えば、乳幼児がいる家庭では、ミルクやおむつ、ベビーフードの備蓄が必要です。また、高齢者や介護が必要な家族がいる場合、医療機器や介護用品、特別な食事が求められることもあるでしょう。

家族構成だけでなく、住んでいる地域の特徴も考慮する必要があります。例えば、豪雪地帯では冬季の停電や断水に備えて、暖房用燃料や防寒対策が重要です。一方で、夏の暑さが厳しい地域では、熱中症対策として水分補給や冷却グッズの準備が欠かせません。

それぞれの家庭で必要な物資は異なるため、家族全員のニーズを考えた上で、適切な備蓄品を揃えることが求められます。

また、持病がある場合や食事制限がある場合は、それに対応した非常食や医薬品の備蓄も考慮しましょう。

ローリングストック法が基本

防災備蓄を効率的に管理する方法として「ローリングストック法」が推奨されています。ローリングストック法とは、日常的に消費する食品や物資を少し多めに購入し、消費した分を新たに補充することで、常に新鮮な備蓄品を確保する方法です。

この方法を活用すると、期限切れの食品や古い物資が溜まることなく、常に使える備蓄品を維持できます。また、普段から使い慣れた食品や用品を備蓄しておくことで、非常時にも慣れた物を使えるという安心感があります。

ローリングストック法を行う際のポイントとしては、日常的に使う食料品や生活用品をリストアップし、消費期限を管理しながら消費と補充を繰り返すことです。例えば、缶詰やレトルト食品、乾物類などを多めにストックしておき、普段の料理に取り入れながら定期的に新しいものに入れ替えると良いでしょう。

食品・薬等の整理整頓&チェック

食品等の防災備蓄品

災害時に備えて食品や備蓄品を用意しておくことは非常に重要です。しかし、それらの備蓄品がきちんと整理されていないと、いざという時に役に立たない場合もあります。

特に食品・薬等には消費期限・利用期限があるため、それらが無い備蓄品よりも管理が必要になります。いざという時の為に、備蓄品を整理整頓&チェックしておきましょう。

消費期限の確認

まず、備蓄した食品や消耗品の消費期限を定期的に確認することが基本です。消費期限が過ぎたものは、非常時に安全に使用できない可能性があります。

災害用に備えておいた食品でも、使えなくなってしまっては意味がありません。定期的に棚卸しを行い、期限が近いものはリストにまとめるか、ラベルを付けて目立たせることで、忘れずに消費することができます。

特に、缶詰や乾燥食品、非常食などの長期保存が可能な食品でも、数年単位で消費期限が設定されています。災害が発生しない期間が長引くと、いつの間にか期限切れになることもあるため、1年に1〜2回程度、定期的にチェックすることを習慣化しましょう。

一定の順序で整頓

備蓄の消費期限を確認し、期限内のものが分かったら、それを整頓します。その際一定の順序で整頓(配置)することが重要です。

例えば新しいものを奥に、古いものを手前に置く「先入れ先出し」の原則を守ることで、無駄なく備蓄品を管理できます。これにより、古い物から順に消費でき、無駄な消費期限切れを防ぐことができます。

また、カテゴリごとに分けて収納することもポイントです。食料品、飲料水、医薬品、衛生用品といったジャンルごとに分けて収納することで、必要なものをすぐに見つけられるようになります。非常時には時間が限られているため、効率的に物を取り出せるような配置を心掛けましょう。

古いものの消費・廃棄

備蓄の消費期限が迫っている物は、早めに消費するよう予定に組み込んでおきましょう。先入れ先出しの原則に従って、消費期限が近いものから普段の食事に取り入れていきます。

これは先に述べた「ローリングストック法」ですね。常的に備蓄品を回転させることで、常に新鮮な備蓄品を確保することができます。

例えば、非常食の缶詰やインスタント食品は、非常時だけでなく、普段の食事やお弁当にも活用できます。消費した分はその都度買い足して、備蓄を切らさないようにしましょう。これにより、経済的な負担も抑えつつ、常に災害に備えることができます。

期限が切れていて使えない物は廃棄します。しかしながら、缶詰や水など、消費期限が切れても保存状態により消費できる物もあります。逆に言えば、保存状態が悪ければ消費期限内でも悪くなりますのでご注意ください。

不足した分の購入

期限切れがあったなど、不足した分はすぐに購入し、補充することも重要です。消費した分を補充するのはもちろんのこと、季節や家族構成の変化に合わせて、必要な備蓄品の種類や量を見直すことも大切です。

例えば、夏場には水分補給のための飲料水や冷却グッズを多めに備えておく、冬場には防寒具や暖房用の燃料を追加するなど、季節に応じた対策が求められます。また、家族に赤ちゃんや高齢者がいる場合は、ミルクや介護用品など、特別な備品もチェックリストに加えておきましょう。

備蓄品の購入は、災害が起こる前に余裕を持って行うことが大切です。特に大規模災害が予測されると、スーパーやコンビニなどで一時的に商品が品薄になることがあります。

普段から少しずつ買い足しておくことで、必要な物資を確保しておくことができます。

避難用防災バッグの整理整頓&チェック

防災バッグ

防災備蓄を持ち運びできるように、防災バッグ(防災リュックとも)を準備している方も多いかもしれません。

防災バッグは、災害時に迅速に避難するためには重要な観点であることは間違いないでしょう。

しかし、準備した防災バッグが放置されていたり、必要なものが欠けていたりすると、いざという時に役に立たないこともあります。ここでは、防災バッグについてのチェックポイントや、基本的なアイテム、そして入れておきたい追加アイテムについて詳しく解説します。

まだ防災バッグの準備自体をされていない方は、是非この機会に用意してみてください。

消費/使用期限があるもののチェック

まず、防災バッグに入っているアイテムの中で、消費期限や使用期限があるものを定期的にチェックすることが大切です。これは通常の備蓄品と同様ですね。

具体的には、次のようなアイテムの期限を確認しましょう。

  • 非常食や飲料水:少なくとも半年に一度は消費期限を確認し、期限が近づいたものは新しいものと交換します。
  • 薬・医薬品:頭痛薬や風邪薬、消毒液、絆創膏などは、使用期限を過ぎると効果が薄れることがあります。定期的に点検し、必要に応じて新しいものに取り替えます。
  • 乾電池やバッテリー:懐中電灯やラジオ、携帯電話の予備バッテリーなど、電池で動作するアイテムも要チェックです。電池の寿命は数年程度なので、使用期限が近づいたら交換するようにしましょう。

期限切れのアイテムは、消費するか適切に処分し、新しいものを補充して常に最新の状態を保つことが重要です。

避難用防災バッグに入れておきたい基本アイテム

防災バッグには、最低限入れておきたい基本アイテムを一式揃えておくと安心です。これらのアイテムは、避難時に生き延びるため・命を守るための必需品です。

以下のリストを参考に準備を整えましょう。

  • 飲料水:1人当たり1日分(約3リットル)の飲料水を3日分用意。
  • 非常食:保存が効き、簡単に食べられるもの(缶詰、レトルト食品、エネルギーバーなど)を3日分。
  • 懐中電灯:できればLEDタイプのものを選び、予備の電池も用意。
  • ラジオ:手回し式やソーラー充電式のラジオが便利。緊急時の情報収集に不可欠です。
  • 携帯電話の予備バッテリー:スマートフォンのバッテリーを充電できるモバイルバッテリーを用意。
  • 救急セット:絆創膏、ガーゼ、包帯、消毒液、常備薬などをまとめた応急処置セット。
  • 保温シート:寒さを凌ぐためのアルミ製の保温シートや毛布。
  • 防水バッグ:貴重品や書類を濡らさないための防水性のあるバッグ。
  • 現金:停電時には電子決済が使えないため、少額の現金を用意しておく。

避難用防災バッグにできれば入れておきたいアイテム

基本的なアイテムに加えて、生活の質を向上させ、避難生活をより快適にするためのアイテムも用意しておくと良いでしょう。以下は、入れておきたい追加アイテムの例です。

  • 着替え:下着や靴下、Tシャツなどの予備の衣類を数日分用意。季節に応じた防寒具やレインコートも加えると良いでしょう。
  • タオル:フェイスタオルや小型のタオルは、体を拭いたり、怪我をした際に使うなど、様々な用途に役立ちます。
  • ウェットティッシュ:手や体を清潔に保つためのウェットティッシュは、避難所での生活でも重宝します。
  • 使い捨てカイロ:寒い季節には、体を温める使い捨てカイロがあると非常に便利です。
  • 歯ブラシセット:口腔ケア用品も忘れずに。歯磨き粉が使えない場合に備え、ガムやマウスウォッシュもあると良いでしょう。
  • 簡易トイレ:避難所や屋外でのトイレに困らないよう、簡易トイレを数個用意。
  • エンターテインメント:避難生活が長期化する場合に備えて、トランプや本など、気を紛らわせるアイテムも役立ちます。
  • メガネやコンタクトレンズ:視力補助が必要な場合、予備のメガネや使い捨てコンタクトレンズも用意しておくと安心です。
  • 非常用トイレットペーパー:トイレットペーパーが手に入らない場合に備え、非常用のコンパクトなものをバッグに加えておくと良いでしょう。

まとめ

大地震、台風等による災害はいつ起こるかわかりません。その観点から、日頃の防災備蓄品の管理・整理整頓や、防災バッグなどを準備しておくだけでも、生き延びられる可能性が高まります。また、災害時のQOLも向上します。

是非、いざという時に備えておきましょう。

本ページでご紹介した基本的な必需品に加えて、ご自身やご家族の生活スタイルに合わせた追加の防災関連グッズを入れておくことで、避難生活の質を向上させることができます。

日々の備えが、災害時の安心へと繋がります。特に現在は台風10号が日本を縦断する可能性を考えなければなりません。家族を守るためにも、是非この機会に防災備蓄品を見直してみてください。

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