エアコンクリーニングの頻度は年何回すれば良いの?知っておきたいエアコンの内部とフィルターの掃除について
いよいよ本格的な夏が始まってエアコンを毎日使用するようになるため、エアコンクリーニングをしようと考えている方も多いでしょう。しかし「エアコンは定期的なクリーニングが必要」ということは知っていても、年に何回行えば良いのか、そもそもクリーニングをしないとどんなリスクがあるのか、知らない方は多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、エアコンをクリーニングしないと起こりうることやクリーニングの頻度をご紹介します。これからエアコンをクリーニングしようと考えている方は是非チェックしておきましょう。
■エアコンをクリーニングしないと起こりうること
エアコンをクリーニングしないと起こりうることは、以下の4つ。放っておくとリスクは高まる一方なので、必ずリスクを把握してエアコンクリーニングの必要性を再確認しておきましょう。
◇チリやホコリを放出するのでアレルギーを発症するリスクが高まる
クリーニングしないことでエアコン内部にたまったチリやホコリは、エアコンを作動させることで部屋中に拡散。拡散されて部屋中に浮遊しているチリやホコリは人の呼吸と共に吸い込まれ、咳やくしゃみ、鼻水などのアレルギー症状の原因となります。
小さいお子さんに上記の症状が続くと小児喘息を引き起こす可能性もあるので、要注意。大人であっても常にアレルギーの原因物質に触れていると後天的にアレルギー体質になってハウスダストアレルギーを発症してしまうことがあるので、注意が必要です。
◇電気代が高くなってしまう
クリーニングをしないと、電気代が高くなるというリスクもあります。その理由は、エアコンの能力低下。クリーニングをしていないことによりエアコン内部にたまったホコリがフィルターに詰まると、エアコンからでる風の温度は高くなり、風量も少なくなります。つまり、空気を入れ換える能力が衰えるということ。しかしエアコンは部屋を設定温度に保とうと作動するので、通常よりも多くの時間を必要とし、より多くの電力を消費することになるのです。
クリーニングをして綺麗なフィルターで作動させた場合と比べると、約1.5倍もの電気代がかかるケースもあるようなので、使用頻度が変わっていないのに電気代が高くなったという方はフィルターの詰まりをチェックしてみると良いでしょう。
◇臭いがでる
エアコン内部にチリやホコリがたまると、それらを餌にカビが繁殖します。エアコンの内部は湿度が高く、温度も30度程度とカビの繁殖しやすい環境が整っているのです。
エアコン内部にカビが繁殖している状態でエアコンを作動させると、カビを含んだ風が部屋に放出。一般的に「カビ臭い」と言われている臭いの原因となります。
◇故障の要因になる
エアコンの内部に汚れがたまっていると、作業効率の低下を招くだけではなく、エアコン自体の故障の原因となります。エアコンは機械なので、精密機器の部分にチリやホコリが入り込むと正常に作動しなくなってしまうのです。
故障しなかったとしても、汚れのある状態で稼働し続ければ、通常よりも多くの電力を使用し続けるので、エアコンの寿命は短くなるでしょう。
■エアコンクリーニングは部品によって頻度が異なる
エアコンのクリーニングは、1カ所だけすれば良いと思っていませんか?実はエアコンクリーニングが必要な箇所は複数あり、それぞれ適切な掃除の頻度が異なります。以下をチェックして、適切な掃除頻度でクリーニングを行いましょう。
◇エアコンフィルターは月に最低1回
エアコンのフィルターの汚れは、上記でご紹介したようなリスクの大きな要因となります。そこで、フィルターは月に最低でも1回は掃除して綺麗なフィルターを維持するようにしましょう。
使用機種によっても異なりますが、2週間に1度の掃除が推奨されていることが多いようです。他の部品に比べると頻度は高いですが、30分程度で終わるのでチャレンジしてみましょう。
◇エアコン内部は年に1~2回
エアコンの内部はなかなか目に見えない部分とあって、掃除をするのも一苦労。2週間に1回フィルターの掃除をしているのであれば、年に1〜2回程度でも綺麗な状態を保つことができるでしょう。
ただし、使用年数や使用頻度、部屋の環境によってもエアコン内部の汚れ具合は異なります。こまめにチェックして、汚れてきたな……と感じたら掃除をするようにしましょう。
◇お掃除機能付きの場合は2年に1回
エアコンの機種のなかには、「お掃除機能付き」とうたわれている商品も多くあります。ただし、お掃除機能が付いているからと言って、自分で全く掃除をしなくても良いということではないので要注意。
エアコンが自動で掃除してくれるのはフィルターだけであることがほとんどなので、エアコンの内部に関しては人の手で掃除をする必要があります。それでも常にフィルターが綺麗に保たれているので、掃除するのは2年に1回程度で良いでしょう。
■エアコンフィルターは自分で、内部は業者に依頼しよう!
掃除すべき場所や頻度が分かったところで、エアコンのクリーニングは自分でできるのか、不安ですよね。そこで頻度が多く、専門の掃除用品が必要ないフィルターは自分で、エアコン内部は業者に依頼するのがおすすめです。
ここでは、エアコンフィルターを自分で掃除する方法と、エアコン内部の掃除を業者に依頼した場合の相場をご紹介します。
◇エアコンフィルターを自分で掃除する方法
エアコンフィルターの掃除で用意するものは以下の3つ。特別な器具は必要ありません。
- 掃除機
- 中性洗剤(エアコン掃除用スプレー洗剤)
- ブラシ
エアコンフィルターの掃除は、以下の6つの手順で行うことが可能です。難しい工程はないので、空いた時間にやってみましょう。
1.フィルターとその周りに掃除機をかけて、ホコリを吸い取る
2.フィルターを取り外す
3.フィルターの外側から掃除機をかける
4.取りきれなかった汚れをシャワーで落とす
5.中性洗剤やエアコン掃除用スプレー洗剤を吹きかけ、ブラシで優しくこする
6.水洗いして日陰干しにする
◇エアコン内部の掃除が難しい理由と業者に依頼した際の相場
エアコンのフィルターは簡単に取り外すことができるので掃除も簡単ですが、エアコンの内部まで掃除しようとするとファンなどを分解する必要があるので、機械に精通していない素人では難しいでしょう。さらに、自分で行うよりも業者に依頼した方が細部の汚れまでしっかりと落とすことができるのでおすすめです。
業者にエアコンのクリーニングを依頼した場合、相場はエアコン1台につき1万円。ただし、6〜8月の繁忙期を避ければ割安で依頼できることもあるので、価格を抑えたいときは時期をずらしてみましょう。
■まとめ
エアコンのクリーニングは、怠ると大きなリスクを生んでしまうもの。今回ご紹介したエアコンのクリーニング方法を実践して、健康面や金銭面のリスクを回避しましょう。
自分でクリーニングする方法もありますが、おすすめなのは、フィルターは自分で掃除を行って、内部は業者に依頼すること。約1万円を高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、約1万円で大きなリスクを抑えられるのであれば安いと言っても良いでしょう。自力での掃除と業者に依頼するクリーニングのバランスを考えて、綺麗なエアコンを保ちましょう。