夏の本格稼働前に!エアコンの試運転とチェックすべきポイントとは!?
5~6月に入り、気温が25℃以上の夏日となる日も増えてきました。そんな時は少し暑いとは感じますが、「さすがにまだエアコンは早いかな……」と思われる方も多いのではないでしょうか。
しかしいざシーズンに入った際、長期間使用していなかったエアコンを突然フル稼働させるようなことは避けたいもの。いきなりの稼働では、様々なトラブルが発生することもあるからです。
したがって、これから夏のエアコンが本格稼働する前に試運転を行っておくのは、大きなメリットがあります。
本ページの公開時期である6月上旬現在では、早い方はすでに終えていると思いますが、今ならまだ間に合うかもしれません。
今年エアコンの試運転を行っていない方は、その重要性をご認識いただき、実施のきっかけとなれば幸いです。
シーズン前の試運転が重要性な理由とは!?
まずは、シーズン前の早めにエアコンを試運転することについてのメリットについて最初にご紹介します。
問題の早期発見と対処ができる
エアコンの試運転は、シーズン前に行うことで早期に問題を発見し、迅速に対処することができます。
例えば……
- なんだか臭う
- 動かない
- 冷えない
などが真夏の暑い時期に発生したら困りますよね。
これらの問題をいち早く把握し、早めに修理やメンテナンスを依頼することで快適な暮らしに繋がります。
クリーニングの予約に余裕がある
エアコンクリーニングの依頼が集中するのは夏場です。そのため、夏の本番が始まる前であれば、クリーニング業者の予約も比較的取りやすく、スケジュールに余裕を持って依頼できます。
シーズンに入ってからでは予約が集中し、希望の日程でクリーニングを依頼するのが難しくなることもあります。
買い換えにも有利
エアコンの試運転で問題が見つかった場合、修理が困難な場合やエアコン自体が古くなっている場合は、買い換えを検討する必要があります。
シーズン前に買い換えを検討すれば、新しいエアコンの選定や設置も余裕を持って行えます。
また、新製品のラインナップが揃う時期でもあるため、最新の省エネモデルや機能が充実したモデルを選ぶことができます。
今ならエアコンがなくても過ごせる時期
お気に入りのエアコンクリーニング業者が予約がいっぱいでとれない。修理はすぐ来てくれない。購入しようにも納期が遅い。……このような最悪の事態になったとしましょう。
しかしながら、今この時期であれば、まだまだエアコンはなくても過ごせる時期なのであまり問題はありません。
逆に言えば、夏本番に同様の事態になったら大問題です。室内は大変な暑さで困ってしまうことでしょう。
このように、最悪の事態を想定しておくと、エアコンがなくても過ごせる今この時期に試運転をすることはメリットがあるのです。
エアコン試運転前のチェックポイント
エアコンの試運転の前にチェックしておくポイントがあります。一つずつ見ていきましょう。
ブレーカーの確認
待機電力の節約の観点から、シーズンオフはブレーカーを落としているという方もいらっしゃると思います。そもそもの電力が供給されていないとエアコンは動作しないため、エアコン部分のブレーカーが入っているか確認します。
ブレーカーが勝手に落ちている等の場合は、電気系統に問題がある可能性があるため、専門の電気技術者に相談しましょう。
コンセントの確認
エアコンが正しくコンセントに接続されているかを確認します。長期間使用していない間にコンセントが緩んでいることもあるからです。
特にほこりが溜まっている場合は要注意。空気中の湿気によりショートし、火災が発生する可能性もあります。
コンセントに異常がないか、焦げ跡や異臭がないかも確認しましょう。異常が見つかった場合は、すぐに使用を中止し、修理を依頼します。
リモコンの確認
何を当たり前のことを……と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、エアコンが付かない!と思ったらリモコンの電池が無かっただけ……ということも実際にあり得ます。
しばらく使っていないことにより、待機電力で空になってしまうこともよくあることです。電池が切れていないか、ボタンが正常に機能するか等をチェックしましょう。
電池を入れ替えてもリモコンが動作しない場合は、故障している可能性もあります。新しいリモコンを購入するか、修理を依頼しましょう。
フィルターの掃除
エアコンのフィルターは、空気をきれいに保つための重要な部品です。長期間使用していないと、ホコリや汚れがたまり、エアコンの効率が低下します。
ですのでフィルターの清掃は事前に行いましょう。
フィルターの取り外し方や清掃方法は、エアコンの取扱説明書に記載されていますので、そちらを参照してください。
清掃後は、フィルターを正しく装着してから試運転を行います。
室外機の確認
室外機も忘れずにチェックしましょう。シーズンオフの間に、室外機周辺に障害物が置かれていることもあるかもしれません。
風通しが良いか、そして室外機のファンに異常がないか、冷媒の漏れがないかも確認ポイントです。
室外機が直射日光にさらされる場所にある場合は、遮光対策として日よけカバーを検討することのも良いですね。
当然ですが、明らかに室外機にホコリやゴミがたまっている場合は、掃除をして清潔に保つことが必要です。
ドレンホースの向き
排水のドレンホースに風が吹き込まないように、向きを調整しておくと良いでしょう。
これにより、エアコンの異音(ポコポコ音)を防ぐことにも繋がります。
また、エアコンの運転には直接影響するものではありませんが、ゴキブリの侵入対策として、ネットなどで入れないように処理するのもお勧めです(水の流れが阻害されないようにご注意ください)。
試運転の手順
試運転をする前に、あらかじめ手順の概要を先にご紹介します。
細かいチェックポイントは後でご説明しますので、ここでは流れだけご理解いただければと思います。
電源を入れる
エアコンの主電源を入れ、リモコンで冷房モードに設定します。この時、設定温度は低め(例えば16度~18度)に設定し、強風モードで運転を開始します。
なぜ低い温度に設定するかというと、シーズン前は室温がそれほど高くないので、設定温度を低くしないとエアコンが本気で稼働してくれないことがあるからです。
緩い運転ではきちんと試運転できないこともありますので、エアコンにはちょっと頑張ってもらいましょう。
運転開始後の確認
エアコンが正常に動作しているか確認します。詳しくは後述しますが、風が出ているか、冷たい風が出ているか、異音や異臭がしないかをチェックします。
10分~30分間の運転
少なくとも10分~。きちんと確認したい場合は30分以上ほど、エアコンを連続運転させます。この間に、異常がないかを再確認します。
室内が冷えてエアコンが稼働しなくなってしまう場合は、窓を開け放しておくのも有効です。
エアコンの試運転でのチェックポイント
それでは改めてエアコン試運転時のチェックポイントについて見ていきましょう。
エラーが出ていないか
まず、エアコンを運転させた際に、エラー表示が出ていないかを確認します。
現代のエアコンには自己診断機能が備わっていることが多く、エラーコードが表示されることで問題の特定が容易になっています。機種によってはエラーコードではなく、ランプによってエラーを示す機種もあります。
いずれにしてもエラーが出ている場合は、取扱説明書を確認し、エラーの内容を確認することが重要です。
その後、必要に応じて専門業者に連絡するなど対処しましょう。
冷風が出ているか
設定温度を低めに設定した際、冷風がしっかりと出ているかを確認します。
冷風が出ない場合は、冷媒の不足やコンプレッサーの故障が考えられます。冷風が出ない問題は自己修理が難しいため、専門の技術者に点検と修理を依頼するのが安全&確実です。
運転・動作音の確認
エアコンが運転中に異常な音がしていないかもチェックします。正常な動作音以外に、異音や振動がある場合は、ファンやモーターに問題がある可能性があります。
異音が続く場合は、エアコンの性能低下や故障の原因となります。取扱説明書を読んだ上で、解決しない場合は早急に専門業者に点検を依頼しましょう。
エアコンからの臭い
エアコンから掃き出される風の臭いをチェックしましょう。
カビ臭いなど、不快な臭いがする場合は要注意。不快なだけでなく、家族のアレルギーや体の健康にも影響してしまうからです。
正常なエアコンであれば、通常、不快な臭いはしません。
試運転の結果次第でやるべきこと
試運転を行い、その結果で必要に応じて行うのは以下の3つです。
- エアコンの修理を検討する
- エアコンの買い換えを検討する
- エアコンクリーニングを検討する
必要に応じて、検討してみてください。
それではそれぞれを詳しく見ていきましょう。
1.エアコンの修理を検討する
以下の様な場合で、故障がある場合はエアコンの修理を検討するのが良いと思われます。
- 異音がする
- 正しく動作しない
- エラーが出ている
- 水漏れがする
中には必ずしも故障しているとは限らない症状もあります。
取り扱い説明書を読んだり、不明点はメーカーに問い合せてみたりするのもお勧めです。
本ページ全般におけることですが、賃貸物件の場合は自分の判断で修理等はせずに、まずは大家さんや管理会社に相談しましょう。故障・不具合の修理に関しては、基本的に大家さんや管理会社を通して依頼します。
2.エアコンの買い換えを検討する
エアコンの修理を検討する際、エアコンの設置年数によっては買い換えを検討するのも良いでしょう。特に、エアコンを設置してから10年が経過している場合、本体の寿命が近づいている可能性があります。
また、最近のエアコンは消費電力効率が良い製品もめずらしくありません。つまり、省エネ=エアコンの電気代も安くなる可能性もあるのです。
目安としては、7年~10年程度設置から年数が経っている場合はご検討されてみてはいかがでしょうか。
3.エアコンクリーニングを検討する
以下の様な場合は、エアコンクリーニングを検討してみるとよいかもしれません。
- 目視でカビが確認できる
- 冷房の効きが悪い
- 異臭がする・カビ臭い
特にカビや異臭に関しては、エアコンクリーニングで改善できることが多くあります。
臭いは改善されることがほとんどですが、人によって感じ方も異なります。よって100%完璧に除去できるとは限らないことにご注意ください。特に強力なタバコの臭いや、古いエアコンの場合は、本体に臭いがしみついていることもあります。
東京・神奈川近郊でハウスクリーニング全般を行っているアールおそうじセンターも、エアコンクリーニングを行っております。夏はご予約が大変混み合いますので、お早めにお問合せください。
まとめ
以上、シーズン前のエアコンの試運転の重要性や、その際のチェックポイントなどをご紹介しました。
改めて見てみると、それほど難しいことではなく、時間もかかることではありませんね。そのため、実はさっと気軽に行うことができるものです。
冒頭でも書いた通り、6月はそろそろエアコンの通常稼働も増えてきますので、試運転がまだでしたら今が絶好のタイミングです。是非次回のお休みの際にでも、行ってみてはいかがでしょうか。
気象庁によると、今年(2024年)の夏は非常に暑いと予想されています。猛暑日も増えるとのこと、例年にも増して事前のエアコンの試運転・メンテナンスが重要になりそうです。
快適な夏を過ごすために、是非試運転を行いましょう!